農業を始める前に感じる、3つの不安を解消しよう。その1 お金のこと。
- Mai Kawai
- 2016年2月4日
- 読了時間: 9分
こんにちは。
鍼灸師である、移住専門相談員 河井です。
農業のことはほとんど知らない初心者ですが、エラそうに農業公社のブログを更新しています。
先日、いの町農業公社に
「就農したいけど、分からないことだらけで・・・現在の研修生と直接話をしてみたいです。」
という、お問い合わせがありました。
最近、このようなお問い合わせが多くなってきています。
農業を始めるに当たり、不安はつきものです。
でも、その多くは、「知らない」「分からない」からの不安によるものだったりします。
話を聞きに来た方たちの話を参考に「不安」について、まとめてみました。

農業を始める前に感じる3つの不安を解消しよう。
1、お金のこと
「農業をはじめるのって、いくらかかるの?何を用意したらいいの?」
2、生活
「初めての田舎暮らしは、どんな生活をおくっているの?お金のやりくりは大変?」
3、モチベーション、やりがい、気持ち
「始めたはいいけど、ちゃんと、その気持ちのままでいれる?農業を楽しんでる?」
4、番外編、準備するもの
「どんな勉強をしておくべき?農機具などのほかに何を準備したらいい?」
今日は、一番気になる「農業にかかるお金について」
まず、お金についてですが、みなさん、この心配は、一番大きいようです。
新規就農するのに、いったいいくらかかるのでしょうか。
正直、いろんな考え方があるので、一概に言えません。
いの町農業公社でも「準備金は、最低300万円が必要です。」とお話しています。
でも、農業をやりたいと考える若い世代は、そんなにお金を持っていない方も多いはずです。
では、なぜ、300万なのでしょうか。それでは、説明していきます。
≪農業に必要なもの≫
1:農地(最低で年間3万円くらい)
まず、土地がないことには、農業はできません。
ですが、新規就農で買う必要はありません。
というか、移住者の場合、売ってくれないことが多いと思います。
そのため農地を借りるわけですが、農業公社では、年間で1反(10アール 100m×10m)あたり、1万円くらいだそうです。
ハウスつきの農地となれば、もう少し高くなるでしょう。
いの町の新規就農に必要な土地の広さは、最低3反(30アール 100m×30m)です。
ですので、最低でも年間3万円ほどかかる計算になります。
農地の購入は、1反(10アール 100m×10m)あたり、30万円くらいだそうです。
これも交渉次第になります。
2:軽トラ(10万円~100万円)
移動手段+農作業の必須アイテム、軽トラです。
価格は、中古から新車まで、ピンキリですね。
研修生の場合、30万円くらいで購入されています。
3:耕うん機(3~30万円)
耕うん機は、田んぼや畑を耕すために用いられる農業機械です。
研修生の場合、10万円くらいで購入されています。
4.草刈機(1.5~100万)
研修生の場合、5万円くらいで購入されています。
5.噴霧器(2万~160万円)
消毒などをふきかけるためのもので、背負い式と動力噴霧器があります。
動力噴霧器は、中古で購入するのがいいでしょう。
研修生の場合、5万円くらいで購入されています。
6.畝ね立て機(10万~30万円)
畝立て機は、耕うんした土を盛り上げるために使います。
地表より高くなることで日当たりや排水性、通気性が高まり、作物の根を生き生きと伸ばすことができます。
研修生はどうなんでしょう。聞き忘れました。笑
7.管理機 (15〜40 万円)
管理機はトラクターや耕うん機で耕うんした圃場に野菜用のうねを立てたり、溝を掘ったりする作業に使います。
公社でレンタルができます。(年1回2000〜3000円)
研修生の場合、レンタルされています。
8.その他
大型の農業機械は、営農組合などでレンタルや作業受託が可能です。
耕起:トラクター
[ 協定加入地 ] 作業受託料:6500円 レンタル使用料:3000円
[ 協定加入地外 ] 作業受託料:8000円
田植え:歩行・乗用田植機
[ 協定加入地 ] 作業受託料:8000円 レンタル使用料:6000円
[ 協定加入地外 ] 作業受託料:12000円
稲刈り:コンバイン
[ 協定加入地 ] 作業受託料:15000円 レンタル使用料:10000円
[ 協定加入地外 ] 作業受託料:20000円
乾燥機
[ 協定加入地 ] 作業受託料:10000円+燃料代 レンタル使用料:5000円
[ 協定加入地外 ] 作業受託料:13000円+燃料代 レンタル使用料:7500円+燃料代
籾(もみ)摺(す)り+袋詰め
[ 協定加入地 ] 作業受託料:310円/袋 レンタル使用料:250円/袋
[ 協定加入地外 ] 作業受託料: 420円/袋
籾(もみ)摺(す)り時の乾燥機■
[ 協定加入地 ] レンタル使用料:無料
[ 協定加入地外 ] レンタル使用料:無料
米選機
[ 協定加入地 ] レンタル使用料:500円
畝(うね)立て機
[ 協定加入地 ] 作業受託料: レンタル使用料:
[ 協定加入地外 ] 作業受託料:
管理機■
[ 協定加入地 ] レンタル使用料:2000円
[ 協定加入地外 ] レンタル使用料:2200円
※協定加入地とは、中山間直接支払の協定を結んでいる地域のことです。
■協定加入地外がレンタルできるもの
研修生ですが、少しずつ買い集めて、新規就農に150万円くらいかかったようです。(種や苗、農地などは除いて)
レンタル可能な農業機械を上手く使い、値が張るものは中古、そこまでかからないものは新品で買うのがいいかもしれません。
研修をしているうちに「これは、自分で用意した方がいいな。」「これは、年に1回しか使わないから、レンタルにしよう。」などが分かってくるそうです。
≪給付金について≫
つぎに、就農に関する給付金の話。
給付金の基礎知識を知っている方は、さっさと飛ばして次を読みましょう。または、まとめたこちらで
最大2年間の研修中には、提出書類をしっかり出しておけばもらえる「青年就農給付金(準備型)」があります。
これは、国の制度で、研修中に年間150万円、高知県では、プラス30万円の上乗せの給付金制度があります。
ですから、年間180万円(月額15万円)の給付が受け取れることになります。
ちなみに、いの町農業公社は、町が管理している公益財団法人ですので、研修費等はかかりません。
さらに農業公社のあるいの町吾北地区は、家賃がとても安いです。
だいたいの目安となる町営住宅は、月2万円~くらいとなっていますが、
空き家に関しての家賃は、まちまちです。
直接大家さんと交渉することになりますが、月に数千円で借りれる家もあります。
また、県外からの移住者には、改修や片付けににかかる費用を補助してくれる制度もありますので、利用されたい場合には、お問い合わせください。
給付金の15万円があれば、贅沢さえしなければ、普通の生活は出来ると思います。(生活費等についてはこちら。)
しかし、研修中は、農業で収入を得るということは出来ません。
研修中は、つくった作物を売ることは出来ませんので、農業でのプラスの収入はゼロだということは覚えておいてください。
研修後には、もちろん販売することができます。
しかし、しばらくは収入が安定しない方がほとんどだと思います。
収入が安定しない研修後にも給付金制度があります。
書類を提出し、審査に通れば最長5年の間、
年間150万円、ご夫婦なら225万円、「青年就農給付金(経営開始型)」を受けることが出来ます。
研修中、そして、終えた後にももらえる給付金は、農業へのリスクを半減してくれる、恵まれている制度だと言えます。
≪その他について≫
税金
前年度の収入が関係してくるのが、地方税です。
農業1年目は、負担になってくる可能性があります。
車
いの町では、大人1人に対し、車が1台以上という家庭がほとんどです。
車がないと生活が難しいです。
車本体にかかる費用だけでなく、保険料、車検、燃料費などがかかることを忘れないようにしましょう。
保険
農業災害補償法第1条
農業災害補償は、農業者が不慮の事故によって受けることのある損失を補填(ほてん)して農業経営の安定を図り、農業生産力の発展に資することを目的としています。
リスクに対応できるよう、農業の保険や共済などの制度を利用しましょう。

最初に、300万くらいの準備金が必要です、という話をしました。
それは、説明した通り、農業用具を揃えることから始まり、種や苗、農地などを用意する必要があるからです。
初期投資に思ったよりかかるな~と思った方もいると思います。
つくる作物によっては、抑えれるものがあったり、逆にもっとかかるものがあります。
それと同時に、農業は、経験者でも自然災害、価格変動により収入や収量が減る可能性があります。
何が起こるか分からないので、よからぬことが起きても対処できるように、1年程度は無収入でも生活できるだけの準備が必要なのです。
では、お金借りたらいいのではないか!思った方は、いますか。
実は、制度として「融資してますよ~」と掲げている金融機関からの借入は、一部例外は除き、借りるのが、難しくなっているのが現状です。
それもそのはず。
その業界について無知の素人が「お金貸してください!」と言ってきました、さぁ快くお金を貸してもらえるのでしょうか?
その答えは簡単ですね。貸してもらうのは、かなり難しいんです。
もし、その借り入れできる裏技があれば、教えてもらいたいものです。
なら、せっかくもらう給付金があるじゃないか!! と思った方。そうなんです。あるんです。
先ほど話した最大7年間は、国や県の給付金で生活することは可能です。
ですが、考えてみてください。
給付金を少しでも貯めることができ、それで苗を購入できたら、研修後の収入に大きく差が出ると思いませんか?
例えば、柚子の苗を購入し、研修期間中に植えておくと、5年後から柚子を収穫することができます。ゆず栽培をオススメする理由 ※ 苗1本あたり:800円程度です。
つまり、研修中に植えておくと、給付金が終わるころに、収入として確保しやすいんです。
特に「ゆず栽培」は、ゆずは丈夫であるということ。
さらに、手間がほとんどかからない。
収穫の時期が、11月の1ヵ月弱のため、他の時期は、他の作物がそだてることが出来る。
収益率がだんぜん高い。
なんていうのが「柚子を植えろ~~~」と口酸っぱく話す理由です。
柚子玉もですが、柚子を絞った果汁(ゆのす)はさらに高値で取引されています。
この中山間であっても、柚子だけで500万円以上の収入を得ているご夫婦もいらっしゃいます。
あなたも柚子を植えたくなったでしょう?
農業のお金に関して、少し掴めたでしょうか。
これを書いている私も農業のことを知りません。
だからこそ、新規就農を考えている方の役に立つような情報を、農業公社、県の農業振興センター、JA等のみなさんに話を聞きながら、教わりながら、発信しています。
ですので、間違いがあるかもしれません。その場合には、ご連絡いただけたら嬉しいです。
次回は、農業を始める前に感じる不安を解消しよう:その2をお送りします。