top of page

農業を始める前に感じる、3つの不安を解消しよう。その2:農家暮らしって実際どうなの?

  • Mai Kawai
  • 2016年2月12日
  • 読了時間: 11分

こんにちは。

鍼灸師である、移住専門相談員 河井です。

農業のことはほとんど知らない初心者ですが、エラそうに農業公社のブログを更新しています。

 

先日、いの町農業公社に

「就農したいけど、分からないことだらけで・・・現在の研修生と直接話をしてみたいです。」

という、お問い合わせがありました。

最近、このようなお問い合わせが多くなってきています。

農業を始めるに当たり、不安はつきものです。

でも、その多くは、「知らない」「分からない」からの不安によるものだったりします。

話を聞きに来た方たちの話を参考に「不安」について、まとめてみました。

農業を始める前に感じる3つの不安を解消しよう。

1、お金のこと

「農業をはじめるのって、いくらかかるの?何を用意したらいいの?」

2、生活

「初めての田舎暮らしは、どんな生活をおくっているの?お金のやりくりは大変?」

3、モチベーション、やりがい、気持ち

「始めたはいいけど、ちゃんと、その気持ちのままでいれる?農業を楽しんでる?」

4、番外編、準備するもの

「どんな勉強をしておくべき?農機具などのほかに何を準備したらいい?」

 

前回は、お金のこと、「農業する場合、いくらかかるの?」について書きました。その話は、こちら

今日は、「移住後の生活について」です。

田舎暮らしをしたことない方や農家ではない方にとって

「農家さんって、どんな暮らしなの?」

「田舎暮らしって今までと違うの?」

「お金のやりくりは?」など疑問に思うことがあると思いますので、

農家の生活のメリット・デメリットを説明していきます。

 

メリット

*家賃が安い。

 びっくりする金額の家賃設定がされていることがよくあります。

1万円とか。それ以下とか。

*食べ物には困らない。

自分でつくっていますから、まず飢えることはないでしょう。(ただし、同じ食材が偏りやすい。)

近所の方からも、あちこちから恵んでくれたりします。

*生活費が安い。

厳密にいえば、生活費は、家賃を除き、あまりか変わらないかもしれません。

なぜ安いかというと「無駄な買い物がほとんどない」からです。

価値観も変わってくるかもしれません。

物欲がなくなってくるような、そんなイメージです。

買い物は、いの町農業公社の周りには、大きなスーパーなどもないので、

月に数回、市街地まで買い物に行くことになりそうです。

*のんびり。

いの町農業公社のある「吾北(ごほく)地区」は、みなさん、のんびりです。

だから、逆に焦っていたりすると、地域の中で浮く可能性があります。

私は、これを「吾北時間」と呼んでいます。

もしあなたがハードワーカーというなら(好きであれば尚更)、

余暇時間に何をしたらいいのか分からないかもしれません。

なにもしない時間を楽しむことを、徐々に知っていきましょう。

*やさしい。

人はいろんな方がいます。

それは、どこに住んでいたって同じです。

お節介な方もいますが、無関心より、何倍もいいですよね?

あまり外から人が入ってこない集落に入ってきたら、

「いったいどんな人が来たんだろう?」と気になるのは、当たり前です。

最初のうちは、お互いが探り探りの状態になると思います。

でも、慣れてきたら、地域の方とのつながりが出来、いろんな集会に呼ばれるでしょう。

それを何度も繰り返し、大切な集落の1人として認められるようになります。

高知県民はシャイな方が多いです。

ちょっと、方言がきつい話し方をされる方もいます。

でも、悪気はないし、根は、とても優しいので、ある程度仲良くなるまで

じっくり距離を縮めていってください。

*新鮮。

薪のお風呂やかまどでゴハン、縁側でゆったり・・・

今まで都会でやりたくても出来なかったことが、いつでも出来ます。

改修が必要な家も許可がおりれば、DIYなんかも楽しめちゃいます。

今まで、希薄な関係しかなかった人との付き合い方も変わってきます。

頼り合う関係が出来、地域の一員としての自分の役目が出来ます。

やり甲斐を感じて、頑張りすぎないようにしましょう。

*自然がいっぱい。

たくさんの緑と青くかがやく川。

毎朝、太陽の光で目が覚め、鳥の鳴き声が聞こえてくる。

自然に寄り添う暮らしができちゃいます。

いいことばかりではありません。

当然、デメリットもあります。

デメリット

*自然がいっぱいすぎる。

移住者の方は、みなさん口をそろえて「虫との闘い」と言います。

しかも、今まで見てきた虫よりもデカいらしいです。

殺虫剤は、効果てき面だそうで、前もって買っておいた方がいいようです。

その内、慣れます。きっと。

*車の移動が大変=時間。

農業公社のある吾北地区中心から、

スーパーや病院などなんでもそろう伊野地区中心まで30キロメートル。

高知駅まで約50キロメートル。

時速50キロで、行った場合、

伊野地区までは、36分。高知駅までは、1時間。(信号ナシの場合)

伊野地区までは信号がほぼないので、

(たまに工事中のところが片道通行なんてことはありますが、ほぼノンストップで行けます。)

時間通りにつくでしょう。

高知駅までは、交通量も多いので、余裕をもって出発してください。

*車の移動が大変=ガソリン代。

移動にかかるガソリン代を計算しましょう。

28年2月12日現在、ガソリンは、105円/リットル。安いです。

15キロメートル/リットル 走る車だとします。

伊野駅まで36キロメートルなので、片道252円。往復504円。

高知駅まで50キロめーろるなので、片道350円。往復700円。

となり、毎日通うとなると結構な負担になりそうです。

町まで、月何回行こうかなの目安になりますね!

これが、今ガソリン代が安いのでこの金額ですが、

少し前は160円/リットル以上しましたので、他は同じ条件で、

伊野駅まで、片道384円。往復768円。

高知駅まで、片道533円。往復1066円。 と1.5倍以上高かった!

*車だけじゃない、すべての移動が大変。

車だけではありません。

例えば、飛行機で県外に行くとします。

農業公社から空港まで、62.2キロメートル。

飛行機出発時刻の約2時間半前に家を出ましょう。

それからは、ANA、JAL、FDAが高知龍馬空港から出ております。

それでは、快適な空の旅をお楽しみください。

もっと安く行きたい!という方は、四国他県には、LCCの便もあります。

高松空港のジェットスター

松山空港のピーチもあります。

*冬は、思いのほか寒い。

南国土佐といえども、冬は寒いです。

農業公社のある吾北地区は、雪が積もるということはほとんどありませんが、

もう少し北に行くと雪が積もります。

昔ながらの家は、隙間風が入ってくることもしばしばです。

朝晩は冷え込みが激しく、日中は気温上昇するので、温度差がある場所です。

その代り、その温度差を生かした、糖度の高い野菜をつくることができるでしょう。

また、年中通して、町と2~3℃くらい違いますので、服装などにも注意が必要です。

*あまり儲からない。

これは、研修生個人の話です。

計算すると、思ったよりも儲からないと感じるようです。

最近、「農業は儲かる」ことを言われることがあると思います。

では、儲かるというのは、どんな場合なのでしょうか。

初期経費はどのくらいかけているのか。広さは、どのくらいなのか。ターゲットは誰で、どのように販路を広げているのか。など、

市場やその規模、について知り、独自性と競合との差別化を図り、しっかりマーケティングする必要があるかと思います。

最近はECサイトなどを利用し、売り上げをのばしている農家さんもいらっしゃいます。

一概に儲からないというわけではないですが、

簡単に「儲かる」「稼げる」というものではありません。

*ヒトが勝手に入ってくる。

これ、けっこう移住した方がビックリされるようです。

思っているよりもきっと、ごく普通に、ご近所さんが家に入ってきます。

(来ることがあります。)

チャイムなどないお家がほとんどですので、

「○○さん、おるかね~~」なんて、世間話や家族の話をしにやってきます。

平気な方もいらっしゃるかもしれませんが、

もし家に入ってこられたら、一旦手を止めないといけません。

また入ってくるというのは、家にというだけではありません。

人との距離感というのが、都会に比べて近いことが多いです。

でも近いからこそ「見守っていてくれて、安心する」という方もいます。

もし仮に、そんな付き合いが全くなかったら、

田舎で暮らす楽しさや醍醐味のほとんどを味わえないと同じような気もします。

そう考えると、

すこし煩わしさがあったほうが、刺激になっていいかもしれませんね。

*分からないこと、やったことがないことがいっぱい。

汲み取り式のトイレ、水道管の破裂の修理、広い庭の草刈り、薪割りなど

やったことないことをしていかなければいけません。

したことないことは、近所の方に聞き、やり方を教わり、

手間のかかることを楽しむくらいの余裕が大事です。

*減収、減量などリスクがある。

これは、しょうがないことかもしれません。

起こりうる農業のリスクとしては、

①価格リスク

②天候、病害、虫害などによっておこる収量減少のリスク

③障害や疾病などに伴う人的リスク

④事業への資金借り入れによる財務リスク

⑤制度変更に関するリスク

⑥賠償責任のリスク

などがあげられます。

社会的背景には、少子高齢化があり、外食増加で、年々野菜の消費量が減っています。

そして、TPP。

TPP:環太平洋パートナーシップ(TPP)協定については,2010年3月にP4協定(環太平洋戦略的経済連携協定)参加の4カ国(シンガポール,ニュージーランド,チリ及びブルネイ)に加えて,米国,豪州,ペルー,ベトナムの8カ国で交渉が開始されました。その後,マレーシア,メキシコ,カナダ及び日本が交渉に参加し,現在は12カ国で,アジア太平洋地域において高い自由化を目標とし,非関税分野や新しい貿易課題を含む包括的な協定として交渉が行われています。

そんな日本の農業が

TPP協定によるデメリットとしては

・遺伝子組み換えの表示義務が貿易の妨げになるとしてなくなる可能性。

食品添加物の入った外国産農産物の流入。 

→食の安全の危機が考えられます。

・安い外国産農産物が流入し、国内産が売れなくなる。

→農林水産業の生産額が約4兆5000億円減少し、日本の農業の危機が叫ばれています。

→食糧自給率が現在の39%から27%まで引き下げられます。13%という方もいます。

海外からの輸入が止まったときは、どうなるのでしょう。考えたくないですね。

もちろん、メリットも

・関税がなくなるため、輸出が拡大。

→世界に美味しい日本のものを自由に輸出できるTPPは農業が今まで以上に儲けられる 可能性も秘めていると言えます。

今、日本の食に対する安全基準は世界最高レベルです。

世界中どこを探しても日本ほど食が安全な国はないと思います。

日本人は食へのこだわりが半端じゃありませんからね。

ーまとめー

移住専門相談員が感じていることは、農業が続いている方は、マイペースに楽しそうにしている方が多いです。

がつがつせずに、まったりのんびり、真っ黒になりながら、自分のしたいことに時間をちゃんととりながら。

それは、天候によって左右されたり、自然災害があっても、それを苦としない(そう見せているだけかもしれないですが)「こんなこともあるよねーーー。」という余裕が必要なのだと思います。

もちろん、仕事となれば、一生懸命ですし、

販路開拓や、さらにパワーアップをめざして、みなさん奮闘していらっしゃいます。

農家さんは、日本の将来の希望の光でもあります。

世界的に見ても食糧難にあり、日本の自給率は39%で、ほとんどが海外からの輸入に頼っているのが現状です。

この先、TPPが採択されたら、一体どうなっていくのでしょう。

なにより、自然の鼓動を聞きながら、生きるヒトたちは、見ていてかっこいいです。

何もないと思えばないし、あると思ったらたくさんある。

暮らしの不自由もありますが、遊びも、仕事も、楽しむのは自分次第です。

一度きりの人生ですからね。

お金の価値も、きっと暮らすうちに変わってくると思いますよ。

今ある不安も、不安じゃなくなることもあると思います。

地域の方にとって、この当たり前にある自然も、

ここに残る伝承されて手づくりされたものも、日本全国どこにある訳でもありません。

あなたがもし、農業をと考えているならば、(大規模農業は向きませんが、)

一度、観光がてら、来てみることをオススメします。

素敵な暮らしをしている方が多いです。

あ、そうそう、移住されたら移住者グループ

参加は自由ですが、何かあったときに先輩移住者に頼ることができますよ^^

次回は、最終。

農業を始める前に感じる3つの不安を解消しよう。その3

3、モチベーション、やりがい、気持ち

「始めたはいいけど、ちゃんと、その気持ちのままでいれる?農業を楽しんでる?」

4、番外編、準備するもの

「どんな勉強をしておくべき?農機具などのほかに何を準備したらいい?」

をお届けします。

 

© 2018 ino agricultural center

bottom of page